ペン森通信
世界は狭い、活字文化は肩身が狭い
今週から脚などのリハビリをはじめた。本日はそのときのストレッチの反動か脚の付け根から腰にかけて重い。リハビリをはじめたのは、あまりにも動作がにぶくなったことと旅をしたいからである。緩慢な体の動きは自宅近くの公園を通過中に腕に蚊が止まって血が吸われることからわかる。「最近旅をしていますか」と卒業生によく聞かれるが、列車に乗って遠方に行くなんてとんでもない。近場のデパートに今川焼を買いに行くくらいだ。

歩行に難儀しはじめると、周りの世界が小さくなる。老人は過去についてははみ出すくらい多くの経験や情報をもっているが、その代わり現在や未来についてはほとんど無知といっていい。ぼくのPCは先週から今週初めにかけてアウトルックが不通状態だったが、自分では手の施しようがない。学生に頼むか業者にきてもらうか、ほかの方法は知らない。
ましてやスマホなんて扱いがさっぱりわからない。IT知識はゼロだ。

 ITを活用しているだけでも、若者は尊敬に値する。IT技術の進展によって、現在は第4次産業革命の時代だと言われる。ぼくが大学に入ったころ、わが家は林業を営んでいた。大学を卒業するころは細々と林業を続けていた。石炭から石油へとエネルギー革命が起こったせいで、炭鉱の坑内の補強材料として木材を炭鉱に送っていたおやじは困った。いわゆる産業革命は農業社会から工業化社会への転換だと認識している。

 現在の変革も農業→工業に近いものだろう。車は自動運転の時代になり、運転の楽しみは機会に奪われる。新聞・出版の部数減も読者がスマホのほうが面白く、あらゆる情報が簡単に入手できるからだ。新聞・出版も活字媒体だ。地方から上京して学生が1人暮らしをはじめると、新聞とは無縁になるのが普通だ。本なんて大学に入学する前から読まない。
なじんでいるのは漫画やアニメである。新聞を開く学生は「おっさんか」と笑われる。

 人工知能は囲碁・将棋を負かすまでになったが、作文は書けるだろうか。以後・将棋はパターン化された思考を人工知能が取り込んだから、人間のパターン記憶よりも知能を発揮した。作文も朝から夜までただ行動をなぞっただけの小学生の作文ならきっと人工知能は凌駕する。体験エピソードという一次情報を土台に言いたいことに結びつける思考の厚く深い作文なら、まったく個人の資質の問題だから人工知能はしっぽを巻く。

マスコミの秋の採用試験がはじまった。読売の作文題は「世界」だったらしい。良い題だと思う。ITの発達によって世界はより狭くなった。電子メールは瞬時に世界とつながる。ネット情報は一部全体主義国家をのぞけばあっという間に世界中に拡散する。世界のおもしろ動画はテレビでよく報じられる。流行も世界に浸透するまで数カ月かかっていたのが「ポケモンGO」を引き合いに出すまでもなく、もはや瞬きする間である。

読売の作文題「世界」は良い題だ。世界は情報の即時性によってますます境界がなくなり、狭くなるばかりだ。その中で保守も息を吹き返した。21日には朝日の試験日である。朝日らしさを考慮して題を予想すれば「3分の2」「沖縄」「日米関係」と言ったところに落ち着く.さてどうだろう。
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