ペン森通信
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転倒してもまだ天には行かないよ
兄貴分とも言うべき存在だった四方洋が80歳で急死した。きのう通夜が四谷の上智大学に隣接する聖イグナチオ教会で行われた。カトリックに入信していたとはついぞ知らなかった。キリスト教の葬式に参加したのは初めてである。当然ながら高齢の参列者が多く約200人か。聖歌を歌い、神父の聖書朗読を聴き、献花をして通夜の儀は1時間で終わった。飲食もなく、ご霊前を包む必要もなく、簡素にして飾り気のない通夜であった。

 こうして四方はキリストの迎える場所へ行った。死因は特発性間質性肺炎。認知症を患ってしかも寝たきりでなくてよかった、と思う。実際にはピンコロだったと推察する。ピンコロとはピンピン生きてコロリと死ぬことを言う。長野県の佐久にピンコロ地蔵というのがあって、その理想の死に方を願って全国からお年寄りたちがお参りにやってくる。長野県は地域医療が進んでいて、佐久市は男性の長寿日本1になった。

ぼくもピンコロといきたいが、そううまくいけば言うことはないが。だらだらと家族を辟易させながら一向にくたばらない可能性が高い。父親がそうだった。ぼく自身は路地から自宅玄関に通じるわずか6段の階段で倒れ動もがいても立ち上がれない状態になったことがある。夜帰宅途中、自宅近くのゆるい下り坂道で倒れて足をバタバタさせていたら通行人に助けられたことがあった。ことによったら骨折から寝たきりだ。

体幹のバランスが悪くて貧弱なのか、先日はベランダから自室に入ろうとしてドアのレールにつまずき、洗濯ものをたたんでいた家内の目の前でバッタンと見事に転倒した。もし座机のへりで頭を打っていたら救急車ものだった。家内はそれを目撃したものだから、今月末にある10期生の結婚式への送迎車の迎車を断ったと言ったら尋常でなく心配した。結局、迎えにきてもらうことにしたが、ぼくは自分でも気にするくらいよく転倒する。

 四方洋は東邦大学で教鞭をとったこともあり、町田市民病院の理事長もしていた。医学関係の知人も多かったはずだが、急死では手のうちようはなかっただろう。京都大学新聞のOBだが同じくOBだった政治評論家の故岩見隆夫から「四方の人脈はすごいぞ。なにかあったらかれを頼れ」とアドバイスされたことがある。頼る事態はついに訪れなかったが、3女と甥っ子をペン森で預かったことで少しは役立ったかもしれない。

 通夜には新聞社の古い仲間たちも10数人来ていた。80歳をすぎた先輩が「訃報の宴楽が会ったとき、一瞬きみが逝ったと思ったよ」と言った。残念でした。ぼくはピンコロねらいで毎晩飲んでいる。幸か不幸か焼酎専門の飲酒になってから、体調はすこぶるよくなった。すぐ酔うし、脚が不自由だから、女子大生とお手手をつないで地下鉄の改札まで歩くことも珍しくない。すれ違う酔っ払いどもが羨ましそうに見る。悔しかったら長生きしろ。

 本日午後告別式だが、通夜だけで勘弁してくれるだろう。四方が『サンデ―毎日』の編集長の異動を受けた際、ひとつだけ条件をつけた。社会部のぼくをくれなければ引き受けない、と。帰天した四方はぼくが天に来なければ、地上に下りる、とだだをこねているのじゃないか。まだ行かないから悪く思わないで。アーメン。


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