ペン森通信
新聞は滅びても記者は滅びない
 活字離れとか新聞離れとか言われて久しい。たしかに出版社も新聞社も経営的には苦しい。その苦境の業種で仕事をしたいという若者を送りだすのがぼくの生業である。苦境とはいっても設備投資はよき人材を確保することだから、まだまだ他の製造業にくらべて給料は高い。そこで働く人間の知恵、才能、ものを見る目、時代感覚などが勝負の分かれ目なのだ。それでもじわじわと侵食してくる時代の浸水にはかなわない。

 じわじわどころかそれは10年20年単位で考えると急激な変化である。じわじわと緩慢な変化だと思って対策が遅れているのは、それらの業種の経営者だけかもしれない。社会人経験のない大学生にも、新聞をこれまで読んでこなかった新聞志望者がいるようになった。大学生になって一人暮らしをはじめると同時に新聞を購読しなくなるのが普通だ。昨夜、ペン森は現役の記者と21期生週刊誌の特ダネの話題で盛り上がっていた。

 きのうの毎日新聞「オピニオン」欄で京大教授の佐藤卓己が [18歳選挙権]について書いていた。「新たに有権者となる18~19歳は約240万人、有権者全体の2%である」と前振りして続ける。「ことの発端は14年6月に憲法改正国民投票法で投票権が18歳以上と決まったことである。だが18歳選挙権の出発点が『憲法改正』問題にあることに注意を促す記事はあまり見かけない」。とメディア批判もチクリ。憲法改正は安倍の念願だ。

 「それよりも気になるのはデジタルネーティブ世代の急速な「新聞離れ」である。昨年夏に実施された第8回『メディアに関する全国世論調査』(新聞通信調査会)の話題は衝撃的だった。ぼくはその話題を知らなかったがこの佐藤寄稿文を読んではじめて知り、衝撃を受けたのだった。「朝刊を毎日読む割合は全体で52・8%(70代以上で81・1%)とここまではいい。ぼくはいい読者ではないが、新聞がないと朝困る70以上である。

 衝撃を受けたのはここから先。「18~19歳ではわずか4・8%に過ぎない。しかもこの年代の閲読時間は平均で8・9分である。最も満足度が高い記事は『テレビ・ラジオ欄』だった。このデータから浮かび上がる18~19歳の読者から、政治や経済の記事を熱心に読む姿をイメージすることはできない。しかし、彼らはぼくらの世代を置き去りにしていくSNS達者だ。それらを通じてニュースに接しているのかもしれない。

 ネット世代は総じて思考が貧困だ。ネットを使えばすぐ答えがでるからである。いまは考えなくてもいい時代だ。ぼくらみたいに漢字は書いて書いて手で覚える、というまどろっこしいことはやらない。途中を省いてストレートに答えを求める。20年前、ペン森の部屋には公衆電話設置されていて、内定通知もそれで受けていた。いまはES用の新聞も図書館かスマホですませ、ESはノートPCをペン森に持ち込んで記入する時代だ。

 ニュースが刑法犯109万件と昨年戦後最少だったことを伝えていた。防犯カメラの普及、窃盗犯、少年犯罪の減少が大きいという。でも少年犯罪は逆に増えている印象はないか。現実は減っているのにマスコミ報道が激化しているから、増えているように錯覚する。活字・新聞離れも言いすぎで錯覚していればいいのだが、これは現実。減っても増えてもニュースになるのだから、ニュースは不滅、記者は永遠です。

 
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