ペン森通信
名作『自転車泥棒』は喜劇か
現代映画にどんな傑作があるかよく知らないが、戦後間もないころは傑作が多かったように思う。今度の月曜日の名画鑑賞会ではイタリア映画を見せようかと考えている。戦後の1950年前後のイタリア映画は、ヴィットリオ・デ・シーカ、ルキノ・ヴィスコンティ、ロベロト・ロッセリーニなどの監督が名作を世界に放って気を吐いた。なかでもぼくはデ・シーカの物哀しい自転車泥棒(48年)が好きだ。来週月曜日にみるとこれで5回目。

ロッセリーニの『無防備都市』『戦火のかなた』『ドイツ零年』の戦争3部作も有名である。なかでも『戦火のかなた』第1部の最後の場面で若い母親がドイツ兵に撃たれるシーンは戦争の無慈悲を表現していまでも例にあげるひともいるほど印象的だが、枢軸国のイタリアはなぜ同盟国のドイツ制圧されていたのか。イタリア兵があまりに弱かったのでドイツが頭にきて占領したと言う説もあるが、戦争準備が整っていなかった説が有力。

たしかに機械みたいな剛毅なドイツ兵にくらべるとイタリア兵は軟弱にみえる。イタリアチームに属していたことのあるプロサッカー選手が言っていたことだが、イタリア選手たちがバスで移動しているとき、監督も含めて全員が右側を向く場合がある。後部座席の自分が右側になにがあるかと目を向けるとそこには必ず若い女性がいる。かくもイタリア人は女性が好きらしい。イタリア人は度がすぎているようだ。日本人はとても及ばない。

NHKのニュース9でもとりあげていたそうだが、日本人の夫婦のセックスレスは45%に達するという。疲れているからそれどころではない、というのが最大の理由みたいだ。ペン森の新婚夫が以前、疲れているんだから勘弁してほしいよ、とこぼしていたことがある。ではイタリアはどうだろうか。手元にデータがないからわからない。回数からいえば、ギリシャ、フランスということは知っているが、日本人は草食系どころか絶食系に属する。

話がそれたがぼくは、戦後のイタリアで失業者があふれる世の中で自転車だけが身をたてる術だったのにその自転車が盗まれ、盗まれた自転車を探し歩く主人公も自転車泥棒と疑われるという名作『自転車泥棒』は見るたびに哀しく切ない。敗戦直後をすごしているからかもしれない。職がない時代に職安に勤めていた親戚がいたが、失業者が刃物を持って迫ってきたことがある、と話していたのを思い出す。戦争直後の荒廃はどこも同じだ。

最近土曜日になるとわが家は夕食どき、フ―テンの寅さんがテレビ画面に顔を出している。寅さんが毎度マドンナに惚れてやがて失恋するおなじみのパターン。その間に寅さんをめぐって賑やかな泣き笑いのドタバタが展開する。ぼくは家庭で「おいちゃん」と呼ばれているが、これは子どもが小さいころときどき家にいるよその「おいちゃん」だったからでもあるし、寅さん映画に夢中だった影響も強い。自らそう言わせていた面もある。

 中央大学でゼミをもっていたころ、ゼミ旅行先で『自転車泥棒』をみせたことがあった。1人の男子が「この映画は喜劇ですか」と聞いてきた。がっくりきたが今度のペン森名画鑑賞会ではそんなことはないだろう。その次の再来週16日は寅さんにしよう。

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