ペン森通信
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調査報道の表現欲と人生テーマ
 小渕優子経産相はいつも目を見開いてびっくりしたような表情をしているが、今度ばかりはほんとうにびっくりしただろう。言わずと知れた政治資金疑惑の発覚である。週刊新潮と毎日新聞が16日の紙誌面で報じて明らかになったが、国会答弁や記者団との応答を聞いていると、本人は本当のことは知らなかったのではないかという印象を受ける。直前にうちわ疑惑でやり玉に挙がった松島みどり法相のふてぶてしさに比べればの印象だが。

 小渕優子はさしたる美人ではないが、スタイルはすこぶるよい。淡々としたそつのない受け答えぶりも、さすが読売が自民党幹事長にとの予測記事をだしたほどの政治家と思わせる。週刊新潮は「デタラメすぎる『政治資金』」と見出しをうった。「政治資金」は税金である。これからも野党の追及は続くにちがいないが、場合によっては公職選挙法に抵触することが明らかになり、大臣辞職まで追い込まれるかもしれないが、同情はされまい。

 大臣の進退問題に発展するとなると、小渕は女性登用を人気取り政策にする安倍首相の目玉人事の有力な一角が崩れることになり、野党はすこし溜飲を下げる。小渕の夫はTBS社員で2人は社内結婚である。TBSがどう報じたか知らないが、さしあたりあしたの夕方の「報道特集」とあさって朝の「サンデーモーニング」を注目しよう。NHKも含めて放送局に政治家や有力者の息子や娘が入社しているのは明らかにコネ入社である。

 報道機関は自社に不都合なことでも、社会的に報じるに足る価値があると判断すれば報じなければならない。ぼくら古い記者教育をうけた者は自分の親が罪を犯したら書かねば記者になった意味がないと教わった。親よりも社会性と読者から知る権利を負託された職業であることを常に忘れるなということだろう。それは公務員や政治家などの税金で生活している人間にとってはなおさらだ。かれらの仕事はつねに国民のためであるはずだ。
 
きのう遅い夏休みを取って、旅をした帰りに立ち寄ってくれた12期生がいた。福島の原発事故と被災者被災地を取材しているが、現地の役場に中央から派遣されている官僚のなかに「一生ここにいて被災者のために尽くしたい」というひともいるそうだ。なんという気高いと感じ入った。松村みどり、小渕優子その他政治家、官僚、マスコミ人にそのような奉仕というか利他主義というか自己犠牲というか、崇高な精神はないように見える。

 以上のような立場や職業をめざす学生にも、精神の純粋さがなくなってきていると思う。残念ながらペン森生もそうだが、とにかく朝日、共同、読売、NHKから内定をもらいたい、という願望が強い。自分がなにを読者や視聴者に届けたいか、という意識はほとんどないかもしれない。その意味で第一志望が広島の中国新聞でみごと内定した19期生がいたのは快哉ものだった。進路は自分の人生観との適合を優先させると人生は充実する。

 小渕優子の疑惑を報じた毎日新聞の筆者はペン森6期生の杉本修作である。かれは政治資金収支報告書を読みとる稀有な記者だ。かれと同じく調査報道グループに属している2期生の銭場裕司は「老いてさまよう」報道の取材キャップとして今年の新聞協会賞を受賞しただけでなく菊地寛賞も受賞した。調査報道の表現欲と人生テーマが合えば最高だ。

 
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