ペン森通信
好きなことをやって成功しろ
 ノーベル賞の物理学賞に3人の日本人の受賞が決まった。暗いニュースや殺伐としたニュース続いていたが、久しぶりにひとの死や血を感じさせない話題だった。ぼくは3人のうち中村修二だけは知っていたが、赤崎勇は名前だけ、天野浩は初耳。ぼくと似たようなひとも多かったのではないか。物理学なんて普通のひとは大して関心もないし、わからない学問だが、今回は素粒子とかではなく、身近にあるLEDに関するものであった。

 3人とも東大出ではない。赤崎京都大、天野名古屋大、生村徳島大。赤崎と天野は不可能とされていた青色発光ダイオード(LED)の開発に成功した、中村はその量産技術を開発して世界で初めて製品化した、ということらしい。赤と緑は先に開発されていたので、これで光の三原則をつくりだすことが可能となった。われわれに馴染みのLEDは消費電力が少ないうえに長持ちする。授賞理由は「15億人以上の生活の質が向上した」。

 光の乏しかった、たとえばアフリカの子どもたちに明りを届けて勉強できる環境を提供できる、ということだろうか。新聞は毎日だけ熟読したがそれには触れてないので、よくわからない。だがテレビの電話取材でそれに類する内容のことを中村は言っていた。中村は地方大学を出て地元の中小企業に職を得る。中村の開発成功によって特許を取得した会社は何億円も儲かるが、中村に対する報酬はわずか2万円にすぎなかった。

 中村の異才ぶりは週刊朝日に書いていた連載エッセイでもうかがえた。だいぶ前なので細かには憶えてないが、ずばりずばりときわめて切れ味よく個性的だった。中村はアメリカ国籍になっているが、日本の器には入りきれない柔軟性がある。アメリカの自由が肌に合うだろう。中村の生き方を知るにつけ、日本は窮屈だと思う。いわゆる世間にしばられ、
とくに男性は敬称や敬語による上下関係のわずらわしさに悩まされ狭くうるさい。

 ノーベル賞物理学賞によって今夜からにわかLED通やLED評論家が飲み屋方面で発生することだろう。ぼくも新聞とテレビの情報をつまみ食いしているだけで、真新しい話題はない。あるとすれば赤崎がぼくのライバル高校の出身ということだけだ。赤崎は旧2中の甲南高校、ぼくは旧1中の鶴丸高校が母校だ。赤崎が通った高校生のころはまだ旧制中学だった。ぼくのころはすでに新制高校になっていた。

 同じ紙面に小保方SPAP嬢が早稲田大学から博士論文を取り消すという処分を受けた。若き女性の理系博士ともてはやされ、STAP細胞はノーベル賞ものだという意見さえあった。彼女は一時的にせよ、大きな夢を抱かせた。物理学賞の3人は口々に「好きなことを継続してやってきただけ」と言っている。小保方晴子も好きなことをやってきたにちがいないが、大失敗した。失敗にもめげず、夢を追うつもりだろうか。なら応援するぜ。

 ノーベル賞受賞者のみならず、好きなことをやれ、という言葉はあふれかえっている。全体からみると、失敗とともに消え去ってゆく例が嫌になるほど多いのが現実だ。それでも若いひとは好きなことをやってくれ。

 

 

 
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