ペン森通信
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「憲法改正でアベノミクスは即崩壊」
安倍首相は悲願の憲法改正をやり遂げ、自衛隊を国防軍に格上げしたら、米軍を日本から追い出すのだろうか。沖縄の米軍基地も必要ではなくなるから、沖縄は憲法改正を歓迎するはず、と読んでいるのだろうか。敗戦後日本には米軍が居座って、ほとんど半占領下にある。半占領状態を解消しなければ、国防軍の存在理由が成り立たないことは、お坊ちゃんと揶揄される安倍でも、とっくに承知の上だろう。その点がどうも釈然としない。

戦争放棄、平和主義の日本国憲法は日本国家を規制する基本法であるだけでなく、国際宣言という性格をもっている。憲法改正には近隣諸国も日本はかつての好戦国家に戻ろうとしている、とごうごうたる非難を浴びるだろう。7、80年まえ、日本は北朝鮮と変わらない偏執狂の国だった。ところが広島、長崎に原爆が投下されて人びとの日常までが破壊され、合計で20万人を超える犠牲者を出したために、加害国から被害国に変質した。

中国や韓国からすると、自国を侵略したにっくき日本だろう。日本は加害者そのものだという意識が強いにちがいない。戦記を読むと、いかに日本軍が残虐だったかがわかる。原爆もその残虐性において犯罪そのものだが、大陸で犯した日本軍の行為は具体的で生々しいだけに肉親の記憶に鮮明に残るだろう。家族の前で妻や娘を強姦したり、赤ん坊を空中に放り投げては銃剣の剣で刺して受け止めたりした、という目を覆いたくなる話もある。

現代の日本人はまさかと思うだろうし、ぼくも信じたくないが、現に国民小学校に通ったぼくは中年の兵隊を若い兵隊が殴打する場面を何回も見た。柔道など部活の体罰が旧軍隊の尾を引いていることは間違いないだろう。侵略した大陸の民を痛みつけたであろう先人たちの行状も察しがつく。中国や韓国との関係がより悪化したのは安倍が登場してからだ。安倍は中国や韓国に多大の迷惑をかけたことを深刻に考えていないのかもしれない。

安倍の国防軍構想に対して疑問を呈しているのはフランス文学者の鹿島茂である。週刊文春最新号の読書欄で知った。「自衛隊を国防軍にしたら、沖縄を含めてアメリカ駐留軍には日本から出て行ってもらうというのが筋道だと思う」と言っている。ぼくも鹿島と同じような疑問を抱いているが、同様の矛盾を感じているひとは少なくないと思われる。鹿島は「国防軍と改まった以上、軍事費の増大は避けられない」と踏み込んだ指摘もしている。

さすがに当代一流の知性の読みは深く、「となったら、社会保障と国防費という双子の赤字で国庫破綻はさらに早まるだろう」と追撃する。書いているのは読書欄。鹿島が好著と太鼓判を押すのは専門家4人が戦後のポイントを討論した『戦後日本の「独立」』(筑摩書房)。鹿島は「憲法改正は国庫負担贈だから、デフォルトを恐れるマーケットはウリに転ずるはずだ。そうなったらアベノミクスは即崩壊である」と鋭い。成長戦略どころじゃない。

ぼくはそこまでは思考が及ばなかったが、なるほど安倍が壊そうとしているのは国防をアメリカに任せて経済に専心しようという戦後体制そのもののようだ。「日本を取り戻す」というキャッチフレーズには深遠な意図が潜んでいる。安倍は思い込みの強い観念右翼かもしれない。日本もかつては、天皇を頂点に据えた観念国家だったし、怖いね。


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