ペン森通信
面より裏が真実を語る
 けさ食事中に電話がかかってきた。いつものように妻が受話器を取った。「まあ!」とか「あらあ!」とか感嘆符つきの言葉を発していた。妻の家系の知り合いからだった。「100歳になったんだって。ご本人からよ。旦那さんお元気?ゴルフは?」とも聞かれたらしいが、ぼくはまだ74歳だ、年相応に疲れはするが元気である。きのう記者OB仲間が毎夏やっている軽井沢ゴルフコンペの誘いがきたが、今回も不参加。10年連続である。

 ぼくがゴルフに熱中していたなんて、ペン森生はほとんど知らない。5期生のころはNEWS23のアンカーをしている岸井成格とプレーをする機会が多く、帰りにかれはペン森に寄って若者と談論風発していた。かれは裏表のない人格者だが、裏があるとすれば若いころ酒がすぎると人間が豹変する癖があった。これはだれにでもあることで、若い時分の裏のぼくも大酒のみでどこで怪我したか負傷絶えず、上司にもよく食ってかかっていた。

 どの人間にも会社にも国にも表と裏がある。あんなまじめなひとが人を殺すなんて、というコメントはまさに人間に裏があることを示している。会社も最近では大企業ですらリストラしたい社員を1部屋にまとめて閉じ込めているなんてことをやるし、週刊文春は和民のブラック企業ぶりを追及している。国もあのオバマのアメリカが友好国からも盗聴情報を仕入れていた。復興予算をまるで関係ないケースに使っていたのは役人の裏知恵だ。

 中国の官僚はたいていわいろをもらって若い愛人をかこっているらしい。うらやましい、と感じる日本の官僚もいるのじゃなかろうか。ぼくは昔、そこそこ偉い官僚に飲みに誘われついていったが、どうもママとその役人はデキているような匂いがぷんぷんした。役人はたぶんパトロンだった。ママのなれなれしい口のきき方、役人の態度から察せられた。日本じゃ公務員の盗撮が毎日のようにある。盗撮は女性の裏に興味がある男の裏心理だ。

 歴史だって現在定説とされている事実が本当かどうか怪しい。権力をもっている者が裏を排除したかもしれない。ぼくが日曜日、飲んでいる最中にNHKの『八重の桜』がはじまる。妻が観ているから、ぼくの目にも入ってくる。いまは会津戦争だ。『八重の桜』は会津側の視点から描かれるが、裏側のもっとすさまじい状況はドラマになってない。『ある明治人の記録』(中公新書)は祖母・母・姉・妹が自害した会津の武家、柴五郎の遺書である。

 会津は薩長支配の下で下北半島の火山灰地に移封され、約8万石の大藩からわずか3万石となる。「藩士一同感泣してこれを受け、将来に希望を託せり。されど新領地は半歳雪におおわれたる痩地にて実収わずか7千石にすぎず、とうてい藩士一同を養うにたらざることを、このときだれ一人知る者なし」。柴五郎少年は零下15度の極寒を裸足で歩き、犬肉の塩煮を飲みこんで生きる。「薩長の下郎どもに一矢を報いるまでは」と父は励ます。

 ところが薩摩に対する復讐の念は西郷隆盛が死んだ西南の役で果たしたとみて、恨みは長州に集中するようになった。まだ長州山口には一矢も報いてない。会津若松の市長が山口・萩の市長の握手を拒否するくらいがせいぜいだ。参院選だ。長州人・安倍晋三に一矢も二矢も報いる手はないか。
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