ペン森通信
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いい思いをしてきた高齢者の仕事
 おもしろくもおかしくもなくドキドキもしない参院選挙がはじまった。新聞は連日かなりのスペースを使って関連記事を掲載しているが、はたして有権者の何パーセントが熟読していることやら。きのうの午後7時のニュース時間帯にNHKは各党首に公約を聴いていた。読むより聴くほうが楽だし心地よいので、思わず耳を傾けた。だが、どの党首も怪我をしないようにあたりさわりのない言葉を並べるので1,2を除いて頭に残らなかった。

 維新の会の橋下徹は、慰安婦発言は誤報だと相変わらず攻撃的。朝日、毎日、NHKが誤報を垂れ流すもんだから、とこれまでの言い分を繰り返した。生活の党の小沢一郎は自民党の憲法改正原案では97条が削除されている、と指摘した。「これはあまり知られていませんが」と前置きをして言った。ネットなどでは問題になっているので知っているひともいると思うが、うちのかみさんは絶対に知らない。興味も関心もないからだ。恐ろしい。

 憲法97条は基本的人権の国民への信託である。基本的人権は人間みな平等という人間が長い歴史から得た知恵だ。アメリカ連邦最高裁の同性婚合法判決の根っ子にある平等の価値と本質は同じ。日本国憲法にはもうひとつ11条で基本的人権に触れているがこっちは「国民に与える権利」のことだ。自民党原案では、11条があるから97条は要らんじゃないの、という結論になったのかもしれないが、条文ごと全文削除はだいぶひどい。

 96条先行改正で議論が盛んだったついこのあいだまで、憲法を争点にしたいと自民党は考えていたようだが、その先になにをねらっているのか、国民の疑心があることを察していつのまにか引っ込めた。株は堅調だし、ボーナスも増えたようだから、ここは経済戦術でいこう、という流れになったのだろう。各党ともアベノミクスという自民党の土俵の上での勝負に引きずり込まれ、公示早々から自民党ペースの選挙となった。

 「人口減という最大の危機にどう立ち向かうのか」と元朝日主筆の船橋洋一が毎日紙上で叫んでいた。この日本の「国家的危機をどの政党も争点にしたがらない」と。人口減社会に突入することはいまにわかったことではなく、2050年には3人に1人が65歳以上の高齢者になる。現役世代は高齢者を1人が1人を支えねばならない。ぼくはそれまで生きていないが、えらいことだ。漠然とした将来不安で日本中が息苦しいのは当然である。

 1人が1人を支えるということは具体的には年金のことだ。日本の年金は現役世代が定年後世代を支える仕組みになっているからだ。ぼくの学生時代に比べてずいぶん外国人を見かけるようになったが、いずれ日本は定年も伸び、女性もさらに働くようになり、外国移民を受け入れざるをえないだろう。日本はすでに成長の限界に達した。原発という無害にいたるまで10万年を要し、人間が制御不能なエネルギーに手を出したがまだこりない。

 アベノミクスは日本全体を株式会社にしてもうけをたくらんでいるが、日本の再生復活はきつい。1千兆円という途方もない財政赤字もかかえている。経済格差はますます広がり、限界集落やシャッター商店街は増え続け、見るも無残な国になる恐れもある。ぼくは、未来世代を信託しているから彼らを喜ばせたい。喜びと元気を与えるのは、これまでいい思いをしてきた高齢者の仕事です。

 
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