ペン森通信
新聞筆記、燃えよ若い世代
17期生の卒業式を24日午後5時から実施した。2時間貸し切り飲み放題会費3000円。最盛期には80人が出席したものだが、今期は送る側の18期在籍生はたった2人、全員でもわずか10人という惨憺たるありさまだった。18期生が少なかったのは風邪、アルバイト、無断欠席などによる。通常、ペン森では夕飯も飲みものも無料だから、就活でアルバイトもできない立場にある学生にとって3000円は痛いかも、とは思う。

 ペン森の在籍者はメディア、とくに活字メディアの人気の度合いを反映しているようで、
新聞の先行きがあやしくなった近年、志望者は減少傾向がいちじるしい。かといって採用試験のレベルが下がったかというと、気位の高い新聞はやはり難関で内定をもらうにはかなり難儀する。新聞は書いてなんぼの世界だから、当然論作文に大きな比重をかけ配点比率は高い。そこにペン森の存在理由があるのだが、卒業式の参加者がこんなだと切ない。

 春の採用試験は来週4月からはじまる。筆記試験は2日火曜日が朝日と日経、7日日曜日がNHK、共同、読売。朝日と日経が土日ではなく、ウィークデーに実施するというのは珍しい。たぶん、土日には別途社会人を対象にした採用試験をおこなうつもりだろう。この両者が新卒一括採用の日本独自の慣習を打ち破ってくれるなら、大いに歓迎したい。毎日はESの締め切りは早かったが、筆記は14日と大手のなかで1周遅れの落ち穂拾い。

 いまは春がダメでも秋に再チャレンジが可能だから、ぼくらの時代にくらべれば未来の選択の幅はだいぶ広くなっている。ぼくらのころは朝日、毎日、読売、NHKの4社が年に1回だけ秋の同じ日に筆記を実施した。失敗したらあきらめてちがう業種に就職するか、次年に期待するかしかなかった。新聞が第4の権力として力を誇示していた時代であった。
ぼくは取材相手に「新聞記者志望だったんですが落ちましてね」と何人からもいわれた。

 相手は、でもそのほうがよかったかもしれないとはいわなかったが、内心ではそう思っていただろう。昔は、エリートは炭坑に就職したものだが、戦後のエネルギー革命によって石油にとって代わられ、憂き目を味わった。石油だって、ガソリンスタンドが廃業する流れになっているし、低燃費の車や電気自動車の登場で石油から電気に移行しつつある。とりわけ活字メディアがわが世の春をうたった時代は過去に去ったと見るのが妥当だ。

 もちろん、新聞は細りながら生き長らえていくだろう。しかし、報道や言論機関としての役割は徐々に減少してゆき、そのチェック能力は低下し紙面内容の変化には、ぼくらみたいな古い人間は目を覆いたくなるかもしれない。いまの若い世代はぼくらの世代のような闘った経験がない。ぼくら世代も結局は、ひよって経済一辺倒に堕落したが、若い世代は根っこに闘魂がないから優しすぎ、大きな相手の不正腐敗と対峙できるのかと心配だ。

 きのう、2年かかって入社した某社の記者から「自分の書いた記事に対して県警本部から社に抗議文がとどき、社の幹部は取材源の実名をあかせと迫っている、どうしたもんでしょうか」と相談があった。ぼくは絶対に実名を教えるな、とアドバイスした。この若い記者が圧力に耐えてくれるよう、祈っている。

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