ペン森通信
中断された渡辺淳一新聞連載小説
 中国の『南方週末』紙の当局介入改ざん事件ほど騒がれてはいないが、日本の新聞でも作家の知らないまま連載小説が打ち切られるという事件があった。渡辺淳一が地方十数紙に連載していた「愛ふたたび」という小説が突然、中断されたのである。「もう50年近く小説を書いているが、こんなことは初めて」と渡辺は週刊新潮1月24日号のエッセーで怒っている。ぼくはこれが本になるのを楽しみにしていた。テーマがインポテンツだからだ。

 渡辺によると、
「この小説、地方紙からぜひ載せたい、といわれて書きはじめたのである。それを、こちらの了解も得ずに、勝手に打ち切るとは。まさに驚き、かつ呆れたが、新聞社のいいわけは次の如し。
『内容が過激すぎるので』
しかし過激になることは、連載する前からいっていたことである」

「小説の主人公は73歳の医師。年齢(とし)をとっても、気楽に生きていきたい、ということから気楽堂と自称している。この気楽堂先生が、不能になってしまった。もちろん、その4,5年前から局所が弱くなって、バイアグラを服んでいたが、それも効かなくなり、まったくセックスをできなくなってしまった」。渡辺エッセーで初めて知ったが気楽堂先生とぼくは年齢がごく近く、気楽に生きていきたいという気持ちにも通じるところがある。

ところが実際は気楽堂先生とぼくはまるで異なる。以下引用。
「しかし、彼には彼女が2人もいて、完全にあきらめきれない。そこでなんとか女性を手離さずに、愛の関係を続けることはできないものか。小説の内容は、そこから男が考え出した、さまざまな努力の実態を描いたものである。はっきりいって、これは遊びや戯れではない。高齢男性にとって無視できない、重大かつ深刻な問題である」

 ぼくは重大とも深刻とも捉えてない。愛人がいないからだ。いたら重大かつ深刻かもしれない。第一、もはや肉体の快楽を求める欲望はまずない。代わりに酒や旅という快楽を楽しんでいる。さまざまな努力を必要としない旅友女子には女子大生の孫娘をはじめ恵まれている。先日、駅まで送ってくれた14期女子に路上でさりげなく「(不能になったのは)いつからですか」と聞かれた。「10年ぐらい前からだよ」。事実は5,6年前です。

 地方紙によってはこの小説の連載直前、読者からクレームがきたらどう対処しようか、といった会議がもたれたそうだ。刺激的すぎるとクレームがあったから一方的に打ち切ったのだろうが、新聞社の側で勝手に「終わり」と記しても肝心の小説はまだ続いているのである。読みたいと思っていた読者にはどう対応するのだろうか。渡辺は「これからがもっとも重要な部分である」といっている。重要な部分の内容を知りたいものだ。

 「愛ふたたび」という題だから「ふたたび」があるのだろうか。再生復活の方法が提示され、ふたたびが体現できるのであれば、深刻ではないと見えを張るぼくでも知りたい。渡辺小説の勝手な打ち切りが大して問題視されないのは、どうせエロだ、という小馬鹿にしたような思いがあるからだろうか。渡辺の言い分だけで判断するなら、こんなことをされたらたまったものではない。

 
 
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この記事に対するコメント
最高です
sLlruhD6
和風美女がこんな所に落ちていましたよ。
世の中捨てたものじゃないですね
http://z8WNhg95.tirinuru.com/z8WNhg95/
【2013/01/21 20:55】 URL | 小西 #QlMoRx06 [ 編集]


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