ペン森通信
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じいさんも『おじさん図鑑』を見た
神保町で改札をでたら、ペン森に行かず書店グランデに直行した。いつもなら手前の小宮山書店で足を止めて100円古本を物色するところだが、わき目も振らずグランデ内へ。エレベーターに乗ると、6階の鉄道の階へいってしまうので、エレベーターが見えない
正面から入店。気になっていた『おじさん図鑑』を買おうと思っていたのである。ついでにきのう読みさしを弟子にあげた『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』の補充のためだ。

 『おじさん図鑑』は前から存在を知ってはいたが、週刊文春の「ベストセラー解剖」に取り上げられ、取材期間5年間、おじさん観察のために撮った写真5000枚以上と紹介されていた。こりゃほっとけないと思った。データに「企画が通るまで3年。おじさんの街・神保町などで売り上げを伸ばして累計10万8000部」とあった。神保町でおじさん時代をすごしたじいさんとしては、気分が高ぶって入手に走ったわけ。

 文春から引用すると「『普通のおじさん』『缶ビール・缶チューハイおじさん』など、どこにでもいるような“おじさん”を48に分類、味のあるイラストと一言コメントを加えて(中略)他に類書を見ないユニークな内容(後略)」。著者はむさび出身のイラストレーターのなかむらるみ。企画通過が難航したのは「決定権を持つ偉い方達自分もおじさんなので『どこが面白いの?女子高生図鑑ならまだわかるけど』というノリだったから。

 『女子高生図鑑』でも『女子大生図鑑』でも、おじさんのように48分類も可能なほど彼女たちは人生の幅も深みもない。「偉いおじさん」「暇そうなおじさん」「半ズボン+革靴のおじさん」「ハイウエストのおじさん」「ぽっこりおなかのおじさん」「酔っ払いのおじさん」「うるさそうなおじさん」「いやらしいおじさん」「リュックのおじさん」「人の物をのぞくおじさん」「秋葉原のおじさん」「不倫してる?おじさん」…とおじさんは無限分類。

 かくもおじさんは多人種だ。同時に1人のおじさんのなかに何人ものおじさんが同居している。ぼくが年齢を下げれば、以下のイメージで見られると想像する。「暇そうなおじさん」「酔っ払いのおじさん」「いやらしいおじさん」「リュックのおじさん」「不倫してる?おじさん」。誤解だよ、と叫んだところでそういうふうに見られているのだから、あきらめる以外にない。でも、「不倫してる?」なんて、なんという他人の思い違いだろう。

 書店グランデで買ったもう1冊の『夜這いの民俗学・夜這いの性愛論』(赤松啓介)は同じくちくま学芸文庫の『日本の歴史をよみなおす(全)』(網野善彦)と同時進行で読むとより立体的に理解できるかもしれない。民衆の視点から見る網野史観と民衆そのものの行為を赤裸々に描く赤松民俗学の合体だ。赤松民俗学は同じく在野の宮本常一に通じる。宮本の「土佐源氏」では子どもの性が語られるが、赤松はその性に特化した点がユニーク。

 さて、あすあさってと休日。ぼくは短パンTシャツと夏のじいさんになって、買い物に行く。うちでは、自室の窓を開け放って、せめて読書にいそしむじいさんでありたい。『おじさん図鑑』は読書ではなく、見るエンタメだが。


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