ペン森通信
スカイツリーって電波塔なの!?
テレビは東京スカイツリ―で大騒ぎだ。それを見ているぼくは朝からら不機嫌である。スカイツリ―は千葉からの帰り、総武線の窓越しに見たが、なんだ鉄骨の背が高いだけで美的センスゼロではないか、と腹立たしくなった。津波に根こそぎやられて骨組みのみがさらされている風景と重なり、物悲しくもなった。空撮をしているカメラマンによると上空から見れば新宿の超高層ビルが墓標に見え、スカイツリ―は卒塔婆にみえるそうだ。

 うちのかみさんは、スカイツリ―は観光のためにできたの?とぼくに聞く。シャッター通りの地元商店街の街起こしだよ、あっという間にみな飽きるよ、一時の興奮だろうよ、と答える。アンテナじゃなかったの?とかみさんは首をひねる。ああ、東京タワーに代わる新電波塔だって、最初は盛んに喧伝してた、だけどうちのテレビは東京タワーからの電波で支障なく映ってるじゃない、電波塔というのもあやしい、なにかの陰謀だよ、きっと。

 たしかに地上波デジタル放送はスカイツリ―と関係あるように考えている人が多い。最近は観光の観点が強調され、おかげでスカイツリ―の足元には、大地震が来たらひとたまりもなさそうな古色蒼然たる昭和が命脈を保っていることがわかった。だからといって、昭和育ちのぼくは古きを訪ねて懐古趣味にひたる気はまったくしない。だが、スカイツリ―のほんとのねらいはどうも観光客誘致の地域おこしがホンネだったのだろう。

 ぼくもスカイツリ―の工事模様と並行してせきたてられたのに気が急いて、地上波薄型テレビを購入したが、前のアナログテレビもまだよく映っていたのである。なんだか一杯喰わされた感じがして、家電メーカーの赤字にもざまあみやがれ、という気持ちにさえなる。新電波塔の建設だと錯覚し、みな一斉にテレビに買い替えたのだから、その後テレビが売れなくなるのは当然だ。韓国や中国の追い上げがすごいと嘆く前に、自業自得だよ。

 ところでぼくは大の飛行機嫌いだ。若いころぼくの乗った取材中のセスナ機が高圧線に引っ掛かりそうになって命拾いした体験よりも、旅客機で椅子にすわって中空を運ばれていく姿を想像するだけでゾッとする。飛行機嫌いが昂じてついに高所恐怖症になった。だから超高層マンションなんてよく入居するひとがいるもんだ、とふしぎでたまらない。タワーの展望台にお金を払って上るひとの気がしれない。とんでもないことです。

 聞くところによると、スカイツリ―の展望台への切符は2000~3500円するそうだ。ぼくはそれだけあげるから展望台に上ってくれといわれても、10倍くれるんだったら手を打ってもいい、と応じたい。きょうは雨模様で視界は最悪だが、それでも展望台に上ったひとがいるだろう。少しも気の毒とは思わないね。ぼくのスカイツリ―嫌悪はどうやら高所恐怖症と、一斉に同じ方向に向かう無抵抗な人々に対する反発心のせいだ。

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