ペン森通信
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木嶋佳苗裁判で傍聴記が描く女性記者
17期の女子弟子に数冊ずつノンフィクションをあげて研鑚を積むように頼んでいる。きのうは開高健の『ズバリ東京』『日本人の遊び場』などをあげたが、用意していた北原みのりの木嶋佳苗100日裁判傍聴記『毒婦』が抜けていた。北原みのりは女性のセックスグッズショップを経営しているコラムニストで『週刊朝日』にコラムを連載している。ぼくはそのエロぶりの愛読者である。木嶋裁判傍聴記も週朝に連載してきたものだ。

『毒婦』は徹底して女の目線で書かれていて、ノンフィクション雑誌『g2』に佐野眞一が発表している正統派全傍聴記よりもあけすけで思わず身を乗り出す。けっこう有名になった佳苗の証言の再録。それを聞いた法廷の休憩中の北原みのりの描写がおもしろい。
「男性たちには褒められました。具体的には、テクニックというよりは、本来持っている機能が女性より高いということで、褒めて下さる男性が多かったです」

「休憩中の傍聴席は軽いパニックに陥っていた。男性記者が『すげーすげー』と騒いでいる。いつもは“佳苗の女としての生き難さ”みたいなことを語り合う女性記者が、『みみず千匹ってこと?』『かずのこ天井?!』『私、褒められたことない!』とセックストークを始めてしまっている」。女性記者のこの種のトークに耳をそばだてる手並みはまさに女ならでは、である。男性がそばにいたら、女性記者はそんな話はするまい。するってか!

佳苗は太っていてブスであるらしい。ただ声だけが鈴を鳴らしたような美声という。佐野眞一も「3人を殺したとは思えないきれいな声」と表現している。何人殺そうが声質とは関係ないと思うのだが、美声であることは傍聴したペン森卒業生記者の全員が一致していた。佳苗は殺人でこそ3件で起訴されたが、詐欺その他7件の計10件で起訴されている。練炭による一酸化炭素中毒殺人である。が、審理には深刻さはあまりなかったらしい。

それはひとえに佳苗が無表情にあっけらかんと証言し、衣装をとっかえひっかえして法廷に現れたからである。傍聴席のほうが調子がおかしくなった。北原は書く。「佳苗が男たちのことをさんざん語った日、隣に座っていた女性記者(美人)が何か苛立っていた。『佳苗、私よりずっとセックスしてますよ。だいたい私なんか、今まで1度しかプロポーズされたことないっていうの!佳苗はいったい何回プロポーズされてるんですか!』

美人女性記者のヒステリー的な嘆きはなお続く。「いったい、なんであんなブスが!ブスなのに!どうして!どうしてだと思いますか!」。北原は本のなかで解説する。「生々しく悔しがり、嫉妬し、怒る、感情的で面倒くさい美人より、自分を全て受容する料理上手で感情を見せない不美人のほうが、男たちは夢を見やすい」。たしかにそうだと賛意を表する一方、やはりブスより美人のほうがぼくはいい。選択はもはや不可能でだが美人大好き。

検察によると佳苗は男性10人から計1億円以上を騙しとっている。最高齢の安藤健三さんは殺された09年5月当時、80歳だった。07年8月に死亡したFさんは70歳。高齢者が名器をえさにしてか、一気に食いついた。えっ、70・80で現役!と驚きながらも、ぼくはなんとも切なく、身につまされる。男性機能は、期待をかけて再生努力中だけど現役復帰は無理かなあ。


 
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