ペン森通信
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老人は無人駅でマーキング
 この夏はどうも消化不良感がある。遠出が足りない。孫娘と松本→飛騨高山→金沢とまわって来て以来、乗り鉄の胸に火がついた気がする。ただひたすらローカル列車に乗りたい。高山から金沢に向かう際、高山線が豪雨のため運休になった。朝6時発の上り名古屋行き特急が午後3時半にやっと出た。ぼくらは富山まで下って、金沢行きに乗り継ぐつもりだったが、方針を変えて15時50分発金沢行きの高速バスを利用することにした。

 高山駅で精算すると、バスのほうが安く3000円ぐらい浮いてほくほくしたが、待ち時間が4時間近く、街へ出るにしてもゲリラ豪雨である。バスセンターの待合室も満杯なので、隣接する駅の構内で時間をつぶす。ところがぼくはこの待ち時間というのが案外、好きなのだ。孫は退屈きわまりない、といった風情だったが、ぼくはうろうろと狭い構内を歩きまわって、駅員と客のやりとりを聴き、キヨスクの商品や人を観察していた。

 金沢行きのバスは乗車時間2時間15分、途中白川郷に10分間停まるだけである。困ったことにぼくは夕方が迫るにつけ、頻尿になる。白川郷まで40分ぐらいだから、これは我慢の範囲内だ。残る1時間15分は尿漏れしないですむだろうか、気がかり。前日、松本―高山間も2時間半くらいバスに乗ったが昼間なので、あまり心配はしてなかった。それでも平湯で小便タイムがあったのでほっとした。トイレのないバスは老人泣かせだ。

 その点、鉄道は設備が整っている。JRのローカル線はトイレ付きの車両がついている。1両短距離ではついてない場合もあるが、駅には必ずトイレがある。どうにもたまらなくなったら、途中下車すればいい。7月末に水害に遭った只見線は新潟小出から朝夕と昼間の1日3本しか運行してないので、下車したらえんえんと待たねばならない。幸い、列車はトイレ付きだからたっぷり水分を摂取していても平気なのだが。

 田舎から上京してきたばかりの大学生のなかには、新宿駅の山手線ホームを血相かえて走り目前でドアが閉まってがっかり茫然とする者がいる。3分後につぎの電車が入ってくることをまだ知らない。1時間も2時間も待たねばならないのか、とまだ田舎感覚が抜けないのだ。もちろん山手線の車両にはトイレはついてない。ぼくは私鉄の京王線と地下鉄都営線を利用しているが、都会の私鉄、地下鉄にもトイレは備えてない。

女性記者の膀胱炎は職業病のひとつだが、最近はコンビニが発達しているので、その点切迫することなく助かっていると思う。ぼくは男だから尿道は女性よりも長い。昔は小便を途中で止めることができたが、いまはできない。夜、うちに着く前に漏れてズボンが濡れることがある。老人になるとコントロールがきかなくなるのだ。ズボンを洗濯かごにいれておくと「また漏らしたの」と前は家内が聞いてきたが、近ごろは聞いてもこない。

コントロール不可の尿の問題に直面すると、老齢になったことを自覚せざるをえない。高齢者はだから長距離バスを避ける。孫娘とのふたり旅は数年ぶりに2回もバスに乗った。列車利用が極端に少なかった。欲求不満が日に日に増してくる。ローカル線乗り継ぎは、お金のない若者と小便の近い老人に向いているのだ。ぼくみたいな老人は無人駅にマーキングして気が収まるのである。
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