ペン森通信
飛行機、各駅停車、新幹線
先週木曜10日から岡山でのペン森卒業生の11日の結婚式にひっかけて、旅を楽しんできた。行程のすべてが列車だった。ぼくは飛行機が苦手だから、沖縄以外、大抵は列車乗り継ぎである。かつて親しくしていた某作家も飛行機嫌いで、たしか奄美大島まで列車と船を乗り継いで4日間かけて行ったと言っていたことがある。でも、ぼくは駐機中の飛行機や離着陸する旅客機や軍用機の様子は飽かず眺めていたものだ。都心にまだ超高層ビルが少ないころひとり暮らしの友人が羽田近くのマンションの11階に住んでいた。

そのマンションに夜、たびたび行った。ひたすら窓から着陸してくる旅客機を見たかった。お風呂を借りて、持ち込みの酒をコップでちびりちびりやりながら見やっていると、、着陸態勢に入った旅客機が遠くから前照灯の光を走らせながらだんだん降下していく。それがつぎからつぎへとつづく様がなんともロマンチックというか幻想的で、冬の夜は空気が澄んでとくにきれいだった。ただし、上空を飛んでいる飛行機を見るのは好きではない。あの物体のなかで数十人の人間がじっと座っていると思うと不気味すぎる。

それでもぼくも海外へ行くときや、国内の北海道や九州に移動する際は飛行機を使うことが多かった。そのとき、とても気になったのが、もしこの機がハイジャックに遭ったら、あるいはなにかトラブルが起こったら、ということだった。職業は新聞記者、または元記者である。単なる旅客とは異なる鋭い観察眼が働いているはずとだと第三者は考えるに違いない。ハイジャックやトラブルの一部始終をコメントできるだろうか。手記を求められることもあるだろう。さあ、どうする? それが心配でたまらなかった。

元記者になってから、そのことをかつての記者仲間に話したら、「おれもそうだ」という連中が何人もいた。ハイジャックが多かった時代の一種の職業病だったかもしれない。いやそれだけ、職業意識が高かったということにしておこうか。以前、ハイジャックに元記者が搭乗していたが、なにも見てなくてしゃべれなかったということがあった。そのことが記者仲間のあいだで話題になったことがあったのである。いまはぼくも老齢になったから、そんな心配は無用だ、そもそも飛行機になんか乗らないし。

今回は列車乗り継ぎとはいっても大半は新幹線利用。やはり各駅停車に比べると、窓の外の景色がただ流れ去り、風情がないこといちじるしい。1月末は東北線、磐越西線の各駅停車に乗って新潟へ抜ける予定で出かけたが、大雪のために会津若松で足止めをくった。
もちろん会津も雪。宵の口、路上の縁に寄せられた雪の上を歩いたが、バリバリに凍結している部分もあり大いに危険。翌朝引き返して両毛線に乗って日本の最古の学校「足利学校へむかった。この気分に応じて自由に動けるのが各駅停車のいいところだ。

  だが各駅は景色に目移りがして本には集中できない。乗客の入れ替わりの激しいところもいい。足利からの帰り、高校生の下校とぶつかった。女子はこの寒さのなかでどうしてパンツ丸出しみたいなミニスカートなのだろう。ボックス席に大股開いて座っている。見るに耐えないが、気になるからちらちらと目がいく。新幹線にはこんな情景は皆無である。その代わり本が読める。今回は読み残していたエド・マクベインの87分署シリーズの『警官(サツ)』を読み終えた。ポケット版か文庫本を読むのは新幹線にかぎるね。







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