ペン森通信
婚活の勝利者でも新郎は被害者たれ
ペン森をはじめるとき、結婚式や披露宴への出席が待っているとは毛ほども考えなかった。同じ志をもつ若い男女が集っているのだから、ペン森生同士のペンラブでなくても、彼や彼女がいずれだれかと結婚に至るのは当然といえば当然である。うかつにもそのことを予測してなかった。今年は披露宴に3回しか出なかった。近年ではごく少ないほうである。来年は3件の披露宴に呼ばれているが、いずれも地方だ。2月11日岡山市、3月21日高崎市、
5月4日芦屋市。3件とも小さいながら旅ができる。楽しみでたまらない。

 だが、交通費がかさむ。3月の決算期にはわが家のテレビのうち自室と居間と寝室の3台を悔しいがやむをえず、地上デジタルに替える予定だし、その費用はぼくが負担することになっている。大学で添削の講師をしているから、わずかながらアルバイト料は入るが、春休みに孫娘と恒例のふたり旅の予定がある。ご祝儀は一律3万円と決めているので計算が成り立つが、交通費と宿泊費はどれくらいなのか。孫娘との旅は今年中止か、いや3月の高崎市はその旅と組み合わせることも可能かも、などといろいろといまから思案しているのである。どっちみち後ろ向きの思案ではないので、気持ちは楽である。

 最近の結婚というのは、要するに男女ともに婚活の勝利者である。婚活めでたし、おめでとう、と勝利の宴の場が結婚式とその披露宴。披露宴ではスピーチを頼まれることも多い。一方、先生は酔うとなにをしゃべるかわからない、と不安がって敬遠されることもある。ぼくは海老蔵みたいに泥酔することはあるが、酒癖の悪い酒乱ではない。ただ席が高齢者で埋まっていると、話す内容に気をつかう。口にしてはいけない禁句を放ったりしたら大変だ。普段の口癖で「人生は男と女と出会いと別れ、この4要素で構成されている」などと言ってはならぬ。「別れ」という禁句に高齢者は鋭く反応し、お祝いの会場が凍りつく。

 酒が入っていると、思わず言ってはならないと胸にしまっていたセリフがひょこっと出てしまうことがある。「西洋音楽講座」を「性欲音楽講座」と言ってしまったNHKのアナウンサーがいたというが、潜在意識が顕在化しないようにしなければならない。ぼくの普段の口癖はもうひとつあって、それは「人生は短いが夜は長い」というものだ。今年の披露宴のスピーチで酒好きの新郎新婦にそれを使って、あっという間、夢のように人生はすぎさっていくから、せめて夜は2人で飲んで楽しくすごしてほしい、という意味で言った。ところがこれを、下ネタと受け取ったひとがいたらしい。心外であった。

 結婚スピーチで愛用しているのが「加害者」「被害者」論だ。ぼくは26歳で結婚したからもう結婚歴46年のベテランだが、よくぞ長続きしたもんだとわれながら、感心している、と前置きして続ける。「なぜ続いたかというと、加害者たる妻に被害者たるぼくが耐えてきたからです。亭主関白なんて発揮していたら、こんなに平和ではなかったでしょう(ここで、発揮していたら、離婚していたでしょう、と毎回言いそうになる)。だから、新婦は今晩から加害者になり、新郎はすっかりあきらめて被害者になって、ずっと甘んじて耐えてください」。これは、けっこう受けるよ。夫はみんな身に覚えがあるからね。





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