ペン森通信
論作文は推敲と使い回しだよ
 夏の甲子園が終わると、各地方から土産持参でやってくる卒業生が多くなるだろう。甲子園の期間中、ペン森は秋採用対策の直前講座を実施する。これまた春と秋の恒例企画。秋採用はいつのまのか、時期が夏に繰り上がってきたが、いまでも新聞社は秋採用と社告に出している。こうした面でも季節感は失われていく。とにかく来週から直前講座である。受講生は1日論作文3本を制限時間内に書かねばならない。

 直前では各社の予想課題を出題するが、ズバリ一字一句違わず当たる場合もあるし、まるで見当違いのケースもすくなくない。見当違いというのは新聞社のセンスが疑われるということで、こちらがあさっての予想題を出している、というわけではない。しかし、題が当たるか当たらないかは大したことではなく、どんな題でも本人が読むに価する内容の論作文を書けるかどうか、が問われるのである。だからぼくはかねがね、駄作100本よりも秀作1本のほうが内定の確率は高いのだぞ、ということを強調している。

 採用試験が迫ると、学生の論作文を書く本数がふえる。とりあえず数をこなしてなんとか対処しようということだろう。焦りである。無駄な努力である。書かないよりまし、という程度だ。それよりも、じっくり時間をかけて3本くらい思考を深めるほうがよい。絶対論作文3本で十分。言いたいことをはっきりさせることである。熟考すればするほど、その論作文の行間にこもる訴求力が増してくる。かつてぼくが授業をもっていた女子短大と女子4大の学生たちは、書き上げるのが異常に速かった。どんな題でもだいたい800字30分くらい。考えない分、薄っぺらな、なにも印象に残らない文章だった。

 採用試験の直前にやるべきは、①これまで書いてきた論作文のいいものに推敲を重ねること②題材(ネタ)の使い回しに頭をひねること。この2点だろう。新ネタを見つけ出す努力はこれまでやってきた。その過程でネタのよしあしについてのセンスもなんとなく身についてきたはずだ。もはや新ネタを見つけに行く時間的な余裕はない。ペン森の直前講座は①推敲②ネタの使い回し、これを重点的に繰り返す。ある男子受講生がネタはよかったが、まるで駄作に近い作文を出してきた。こうふうにしてみたら、とアドバイスしてきのう3本書き直して再提出してきた。3本とも通過まちがいない、という段階にまで表現も含め改善されていた。ぼくのなかで内定候補が1人増えたのであった。

 それは元ネタがよかったから、という面も強いが、本人が考えに考えた結果でもある。かれは①の成果を出してきたわけだが、さて異なる題にそのネタをどう当てはめることができるか、そのひねりの工夫が直前講座で効果的に作用すれば、面接に進むにちがいない。内定も近づくだろう。思考して改善したということは、かれに延びしろがあるということだ。延びしろとは良い記者になる可能性が大きいということ。秋採用、がんばろうぜ。


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